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29スランディッドノ・トラムが走る
ss29aスランディッドノ・トラムが走る
 イギリス北ウエールズの街で、保養地としても有名。海岸には歴史あるホテルが建ち並
び、街の周辺には家族向きの施設も充実している。私は知らなかったが、8歳だった作家
のルイス・キャロルがこのリゾート地を訪れた印象を思い起こして、”不思議の国のアリス”
が生まれたと、言われている。まだ読んでいないが、何か不思議な空気が漂うところです。
スランディッドノはアイリッシュ海に突き出た半島です、絵のトラムは街中から”グレート・
オーム”の高台に続き、360度の展望が見渡される街屈指の名所です。
 絵を描く時の決め手は、まずアイレベルを決める事から始める。この絵の場合は、右手の
住宅の2階の庇辺りになる。それぞれの住宅の屋根やバルコニー、窓などの水平なパース
ラインは総てこのアイレベル上に集約される。透視図法の基本です。 
   
     B5,ペン彩画。
ss29bスランディッドノ・トラムが走る

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28オックスフォード・アルフレットスクエア
ss28aオックスフォード・アルフレットスクエア
 オックスフォードは古い街。街全体をゴチック様式の、石の外壁で囲まれてしまうと、異郷人としての私は、重圧で何ともいたためられない。それを逃れるように歩くと、小さな広場に出た。一瞬、違和感を感じたが、見つめいると何とも肩の荷が落ちるようで、気張った気持ちがほぐれてくる。日本でよく見かける、正面のモルタル吹付の外壁に救われたようだ。
 建築の様式美を追うだけでは、街の生活感は理解できないのだろう。イギリス人も同じように感じていると思う。この絵の目的は、新旧の調和と生活感、よく見かける自動車などの道具の表現である。これにあまり描きすぎては、風景画にならない。車や人物、樹木などは街の添え物である。私の絵では、絵の効果を高めるための道具である。その道具も下手に描いては絵の雰囲気を壊し真似ない。
                           B5、ペン彩画。

ss28bオックスフォード・アルフレットスクエア

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27清水寺より六波羅を臨む
ss27a清水寺より六波羅を臨む
 ‘15年の美術雑誌”美術の窓”6月号に、上野で開かれた光陽展に出品した作品の、絵の短
評が載っていた。この作品は受賞していないのに、入賞作品に混ざって”清水寺より六波羅
を臨む”の講評が載っていた。人にはいろんな見方があるもので、こちらの意図を読み取っ
てくれるとなんとも愉快になる。今までに、プロの評論家から評価されたことがないので、
嬉しい限りである。この絵の意図は、ここから見える、かって栄華を誇った平家の陣屋屋
敷六波羅があった。
夕日に添えて、その哀愁なるものが描きたいと思った。 F30、水彩。

ss27b清水寺より六波羅を臨む

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26清水寺・泰産坂
ss26a清水寺・泰産坂
 清水道の混雑を避ける場合は、五条坂を右に折れてちゃわん坂に
抜けると良い。名前のとおり清水焼の焼き物店が多く連ねている。
清水道に戻るには、細いやや急な坂を左に登れば良い。ちゃわん坂の
行き止まりに、この泰産坂(階段)に出る。
見上げると仁王門が見え、右の高台には枝垂れ桜が見えてくる。坂と言うのは登ると視界
が開けてきて、何があるか期待を膨らませる。
同じように路地の曲がり角も、そんな気分に誘われる。こんなところが清水寺周辺の魅力
なのだろう。古都の魅力を引き出すのも、絵の力と考えていきたい。
  B5,ペン彩画。

ss26b清水寺・泰産坂

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25清水寺・西門と三重塔
ss25a清水寺・西門と三重塔
 清水寺は大好きである。京都に着くとまず清水さんへ、帰りも立ち寄って帰る。昔は歩
いて駅に行ったものだが、最近はtaxiになる。途中の三十三間堂も良い。重厚でどこか軽
やかな平安時代を思い起こす。平安末期と言えば大好きな平家物語。丁度、文化、芸能、
美術の爛熟期に当たり、武士が誕生する動乱期に突入する。
 やや上り気味の五条坂から続く、清水道の参道の混み具合が好きなのだろう。
昔から遊んだ、浅草の浅草寺を思い出す。参道を抜けると、視界から開けた門前の広場
に着く。手前の西門、三重の塔、経堂と描きたいものが連なって、奥の本堂に視線が続く。
建物の連なりは、経堂の左を起点とした、整理された放射線構図にも見える。
この重層構造の構図は奥に誘う気持ちをおこさせる。視線が自然と右回りに・・、

参考にアングルを図解しているので見て欲しい。   
                              B5,ペン彩画。
ss25b清水寺・西門と三重塔

今度は人の入ない早朝に寄ってみよう。
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