fc2ブログ
Prev | Main | All | Next
アレクサンドロス大王の戦い
ss34aアルトドルファー
 ヨーロッパに行って尋ねたかった2枚目の絵は、左ページの、アルト
ドルファー:”アレクサンドロス大王の戦い”です。勿論最初に見たのはモ
ノクロの美術全です。驚くことにこの本、昭和26年の出版で、戦後まもな
くです。隣家の書斎にあったのを、小学生ながらたびたび見せてもらった。
絵の興味はここからでしょう。なんだか子供ながら引き付けられて、記憶
の奥底にありました。この全集は神保町で大人になってから手に入れました。
 夜行でミュンヘンの駅に朝8時に着いて、駅の食堂でミュンヘンビールを
1っ杯。これはご挨拶。アルテ・ピナコテークは駅のすぐそばだ。本物は広
大な風景が動いているようで、確かに良かったが、クラナッハの婦人像の
方が強く印象に残った。これがまた中世美術の関心につながっていくのだ
から、面白いものだ。


ss34bアルトドルファー

 この絵は、風景画の最初と言われている、”ヴェルト城の見えるドナウ川”
です。風景画発祥の1枚と思い、載せました。空気遠近法を使って、”神”も
いない人物もいない奥行きのある風景、という事で”最初の風景画”になって
います。
               1520~1525年頃、木板、油彩、30×22㎝。



風景を描く100の物語 | comment 0 | trackback 0 Top ↑
残暑見舞い
残暑2023門仲用s

やっとす涼しいくなり、遅れました。。

プログ | comment 0 | trackback 0 Top ↑
33フィエーゾレの坂道
ss33aフィエーゾレの坂道
 フィレンツェからバスで30分もかからない。ローマよりも古いエト
ルリアの街。ローマの遺跡も散在するが、バスから降りて高台に向
かう。この絵で言うと正面がフィゾーレの街、右手にフェレンツェの
街。ここからは良く見えない。小さな丘だが、道は短くとも、勾配は
きつい。山上のサンフランチェスコ教会に立つと一瞬、東洋の感じ
を受けた灯篭が建っている。そのそばに、展望台があって、フィレ
ンツェが一望出来る。
 フィレンツェの街はいくたびか作られたが、AD59年カエサルによって
入植者が集められた。古代の街道というのは、川筋というよりも、
低い尾根道をたどっていくようである。
長らく建設できなかったのは、アルノ川の氾濫と、低地で湿気が多く、
マラリアの発生があったからだとされている。このフィゾーレの丘に登
って見下ろすと良く解る。
                            F6、ペン彩画。

ss33bフィエーゾレの坂道

風景を描く100の物語 | comment 0 | trackback 0 Top ↑
32アルノ川左岸から見た、サンタクローチェ
ss32aアルノ川左岸から見た、サンタクローチェ
 アルノ川左岸から見た、サンタクローチェの塔。その右側は国立図書館。ミケランジ
ェロ広場から河岸に下ると、清流とはいえないアルノ川のゆったりとした流れに出会う。
1966年には、豪雨がイタリアを襲い、アルノ川の流れは川沿いの町々を飲み込んで、多
大な被害を与えた。ポンテ・ヴェッキオの商店も破壊され、ウフィツィ美術館や図書館、
サンタクローチェ教会も浸水し一面泥沼化してしまい、建物の損傷や貴重な絵画、宝飾、
フィルムなどを失った。いつもはこういった穏やかな流れで、地中海にそそいでいる。
 フィレンツェの歴史はそんなに古くはない。紀元前59年、カエサルが退役軍人などによ
る入植者に土地を与え建設した。古くからはエトルリア人の集落があったが、アルノ川の
氾濫や、マラリアなどの疫害により衰退していた。
                             B5、ペン彩画。

ss32bアルノ川左岸から見た、サンタクローチェ

風景を描く100の物語 | comment 0 | trackback 0 Top ↑
31花の都・フィレンツェ
ss31a花の都・フィレンツェ

 花の都、フィレンェ。イタリア・ルネサンス誕生の地、フィレンツェ。様々な敬称で呼ばれている偉大な街
のシンボル,ブルネレスキが設計したドーモのクーポラだ。断面を見ると、五分尖頭アーチの形状を成して
いる。上の図。
ミケランジェロの丘を少し下だった、ジュゼッペ・ポッジ通りよりの眺め。ドゥオモのクーポラが真正面に見
える。1296年頃から建設が始まり、1331年から画家で有名なジオットが携わり、主に鐘楼の建設に力を
注いだのがジオットの塔。15世紀でも教会の中心の大屋根は未完成で、当時唯一のドームは55Mある
ローマのパンテオンであった。
 クーポラの屋根は軽量にするための二重構造になっており、8本の太いリブが、直径55Mの大空間を支
えている。設計監督はブルネレスキによって進められ、死後1436年完成された。 
  
F12、水彩画。
  
ss31b花の都・フィレンツェ

風景を描く100の物語 | comment 0 | trackback 0 Top ↑
Prev | Main | All | Next